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2021.02.03

SNSミステリー『Project:;COLD』事件編のストーリーまとめ

SNSミステリー『Project:;COLD』事件編のストーリーまとめ

 TwitterとYouTubeで物語がリアルタイムに描かれる『Project:;COLD』。
 
 ガールズバンド「都まんじゅう」の少女たち6人が死亡していく今回の事件は、「case.613」と名付けられています。

 「case.613」の物語は「六泉ヶ丘高校文化祭編」「血の人形・再来事件編」「血の人形・再来事件解決編」という3部構成になっており、1月24日にスタートした解決編では、100年後の未来に生きる謎の人物「イオリ・ハートフィールド」と協力し、事件の真相を解き明かしていくことになります。

 その結果によって、彼女たちの最終的な運命、そして物語の結末が決定します。

 こちらのページでは、物語を振り返るために、事件編のまとめをお届けします。


 

■11月24日

ヒカリ「な、なんにもすることがない……!」

 そう嘆く彼女の名は、佐久間ヒカリ。六泉ヶ丘高校に通う高校三年生。前向きで朗らかな性格で誰からも愛される元気な女の子だ。

 生徒会長や文化祭の実行委員長を務め、バドミントン部出身でその腕前は全国大会に進むほど。才色兼備、文武両道を地で行くハイスペックガールでもある。

 そんな彼女は、高校最後となる文化祭で、友人たちとガールズバンド『都まんじゅう』結成してファーストライブを行った。大満足の1日だった。その反動なのだろうか。落ち着かない。

ヒカリ「なにか近所で面白いことやってないかな~」

 暇を持て余したヒカリは近所の散策へ。

 しかし、どうやら面白いことは見つからなかったらしく、仕方ないので、ネットで時間をつぶすことに。そんな中、ひとつの事件の名が彼女の目に止まった。

 『血の人形・再来事件』

 もともとは1987年に『血の人形事件』という不思議な事件が起きたらしく、その事件と同じような状況が、ヒカリが住んでいる“平塚”で起きているようだ。実際、ヒカリの家の近所で何人も死体が見つかっているらしい。

ヒカリ「事件の聞き込み調査をしてみない?」

 その事件に興味を持ったヒカリは『都まんじゅう』のメンバーを誘って調査に乗り出そうとする。

静「変わった都市伝説だね テレビでやってそうな話で面白いかも! あたしはのったよ」

 そう答えたのは、『都まんじゅう』でドラムを担当する岩永静。ノリがよくハイテンションで、名前に反してよく喋る女の子だ。

奈々乃「なな、ヒマでヒマで仕方なかったの! ついてく~」

 静に続いて反応があったのが、バンドでギターを担当する綾城奈々乃だ。容姿端麗で目立ちたがり屋な彼女だが、根は非常に優しい面も。寂しがり屋なこともあり、みんなで集まりたがっただけなのかもしれない。

理也「やめとこうよ 怖いし危なさそうだよ」

 後輩女子から“王子”と慕われている無口無表情のクール&マイペースなベース担当の星野理也は乗り気ではないようだ。

玲子「呪いとかには興味ないけど私も行く 何にもやることがなかったし散歩がわりにはいいんじゃない?」

 バンドのボーカルを担当する青島玲子からも反応が。全国模試で一桁台の順位をキープする秀才もこの事件に興味を持ったのだろうか。はたまた、大好きなヒカリといっしょにいたかっただけなのだろうか。

いちご「なんか怖そうだしやめとこうよ…本当に呪われたら死んじゃうかも……」

 キーボード担当の森いちごは普段通りビクビク怯えた様子で書き込んだ。臆病で泣き虫な彼女らしい反応だ。

ヒカリ「怖くない怖くない! みんな来るって言ってるよ!」
ヒカリ「全員参加ということで…それじゃあ明日の9時に出発ね!」

 意見としては賛成3、反対2に分かれたわけだが、最終的にはヒカリの勢いに負けたのか、全員で調査を行うことになった。

■11月25日

『血の人形・再来事件』を知った翌日、ヒカリたち『都まんじゅう』のメンバーは調査に出かけていた。

 どうやら全員で調べるわけではなく、手分けして調査。なにか発見があったらTwitterで報告し合うようだ。

いちご「人が死んだ現場まで来ちゃった なんとなく寒気がするような……いやだなあ……」

 昨日はみんなの中で一番怖がっていたいちごが向かったのは、まさかの人が死んだ現場だった。悪寒がするのは気のせいなのか、それとも……。

ヒカリ「大学生の滝さんからの情報! Twitterには死神のアカウントがあってフォローされた人は祟りにあって自殺しちゃうんだって」

 調査中のヒカリは大学生の滝さんなる人物から情報を入手。それによると、Twitterで死神のアカウントにフォローされると死んでしまうらしい。「令和の死神はSNSを使うんだね……」と驚くヒカリであった。

静「『血の人形・再来事件』では自殺者が出てるけど実際に現場を目撃した人もいるんだって おっかないね~」

 静から報告が入る。

ヒカリ「主婦の田中さんに協力していただき33年前に『血の人形事件』で人が死んだ現場へ案内してもらいました! 確かに悪寒がするような気が……現場は雰囲気が違うね~」

 ヒカリの調査も続く。今度は実際に人が死んだ現場に訪れたようだ。ヒカリもいちご同様に寒気を感じた模様。やはりこの場所にはなにかあるのだろうか……。

 そして18時。ヒカリの「今日の調査活動はここまで!」との声とともに、『血の人形・再来事件』調査1日目は幕を下ろした。

■11月26日

 『血の人形・再来事件』調査2日目。今日もヒカリたちは元気に調査へと向かう。

ヒカリ「主婦の川中さんからの情報です! 『血の人形・再来事件』の犠牲者は必ず一定の期間を空けて出ているようです」

ヒカリ「60歳玉木さんからの情報です! 『血の人形事件』には大規模な麻薬組織がかかわっていたそうです」

 続々と情報を入手していくヒカリ。それに対して他のメンバーは鳥の写真を撮ったり、雑談したりと、そこまで真剣に調査はしていない様子だ。

 そんな中、ヒカリは徐々に事件に迫っていくこととなる。

ヒカリ「昔事件のあったアパートに着きました! 結構古い建物だね~! 今でも誰か住んでるみたい」

 事件があったアパートに訪れたヒカリ。彼女からの情報によると、かなり古い建物のようだが、誰かが住んでいるとのこと。

 このつぶやきの後、ヒカリの投稿は止まる。もしかしてアパートの住人に直接話を聞きに行ったのか。彼女の性格ならあり得ない話ではないが、今ここにおいては知る由もない。

ヒカリ「今日はいろいろあって疲れちゃってあんまりツイートできてなかったな~みなさんご心配おかけしました」

 22時前、ヒカリから報告があった。どうやら何事もなく帰宅し、これから寝るようだ。ただ「いろいろあって」というのは気にかかる。この空白の8時間の間に何があったのか。アパートで何を見たのか。それとも別の何かが起きたのか。

■11月27日

 文化祭の代休が終わった11月27日、彼女たちは日常へと戻っていった。

 「授業の数学が難しい」「体育で疲れた」「みんなと一緒にお昼を食べたい」「演劇の練習に行ってきます」など、高校生活での何気ないツイートが続く。

 しかしここで異変が起きる。ヒカリのツイート更新が止まったのだ。

静「ヒカリ、ツイートしないな」

 心配する静。しかし、ただ単に寝落ちしてしまった可能性もある。誰しもがとくに気にも留めることもなく、その日の夜は更けていった。

■11月28日

「佐久間ヒカリの母です ヒカリが27日永眠いたしました」

佐久間ヒカリが亡くなった。
 

第一話第一話

 

■11月29日

静「ちょっと待って 意味がわからない」

玲子「私は信じないから」

 佐久間ヒカリの死が、彼女の母親から知らされた。突然の出来事だった。

 昨日──いつも通りの朝だった。いつも通りに授業を受けていた。いつも通りのヒカリだったはずだ。

ヒカリ「今夜はいよいよ! ずとまよさんの新曲MVの公開! 楽しみ過ぎて、プリン買って帰るしかないなぁ~」

 好きなアーティストの新曲MVを楽しみにしていた。プリンを食べながら新曲MVを見て楽しむヒカリの姿がそこにはあるはずだった。しかし、彼女は亡くなった。

■11月28日

 翌日、残されたメンバーはYouTubeに動画を公開した。

 ヒカリが亡くなったのは27日の夜。その翌日、人気のない農道に1本だけ立っている木で冷たくなっているのが見つかる。ヒカリの母親によると彼女は自殺だったそうだ。

静「ヒカリは自殺したんじゃありません」

 声を荒げる静。続けてこう語る。

静「呪いで死んだんです」

 どうやら、今この平塚では、33年前に起きた“血の人形事件”と同じような連続事件が起きている。彼女たちもヒカリに誘われて、その事件の調査をしたばかりだった。

 一番調査を張り切っていたのはヒカリだ。彼女はきっと調査のなかでなにかに触れてしまい、巻き込まれてしまったのではないか。彼女たちはそう考えている。

 “血の人形事件”──平塚の山で起きた不気味な事件。とある大学サークルの人たちが、自分たちの身体をナイフで切って、その血を人形に注ぎかける儀式を行った。参加したのは6人。いずれも精神錯乱状態で発見され、病院に収容されるもひとりずつ順番に自殺していく。

 そして、“血の人形事件”、今起きている謎の連続自殺で亡くなった人たちの側には必ず1枚の紙が残されている。その紙が、ヒカリのポケットからも見つかったのだ。

 「崇拝するシラノの元へ、我が右腕を捧げる」

 この事件の存在を“イマオカ・オカルト倶楽部”という考察サイトで知った彼女たちは、警察に相談するも、取り合ってすらくれず。

 このままでは自分たちも呪いに巻き込まれてしまい、全員が自殺してしまう。助かるために彼女たちはいろいろ調べたそうだ。そして、33年前に起きた“血の人形事件”で死んでしまった人たちと同じサークルに入っていた人物とコンタクトをとることに成功した。

 その人物の名は「高市さん」。儀式の際には家庭の都合でイギリスにいて事件には巻き込まれなかったそうだ。

 高市さんは彼女らの話を聞いた後、1枚のメモを手渡した。

 このメモは、イギリスから帰国した高市さんが、サークルで共有していたアパートで見つけたもの。金庫といっしょにこのメモがおいてあり、恐らくその金庫を開ける手がかりであると。もしかしたらこの金庫の中に呪いを解く方法が残っているかもしれない。

 そう考えた彼女たちはメモの謎を解こうと試行錯誤をくり返すが自力では解けず。動画で助けを求めればきっと謎を解ける人が見つかると、YouTubeに動画を公開したのだという。

 「まだ死にたくない 誰でもいいから助けてください」

 「私たちを、助けてください」

 「お願いです みなさん、力を貸してください」

 「もう嫌だよこんなの…悪い夢であってほしい 早く目が覚めてほしいよ」

 彼女たちからのSOSだ。

 そしてその助けを求める声に対して、多くの融解班(謎解きの参加者たち)が声を寄せる。

「左は、ハガキですよね」
「左は葉書っぽいですね 右は……セッター?」
「×は乗算記号かな?」
「バレーボールのセッターなのか、タバコのセブンスターのセッターなのか、全然別の何かなのか…。」
「左はハガキっぽいけど、にしては印が少なすぎるかも 右はわからん、バレー?」
「セブンスターのやつ(パッケージ画像)にそっくりじゃない?」

■11月30日

 融解班によって導かれた答えは「8800」。

 紙の左に書かれていたのははがき。右に書かれていたのはタバコのセブンスター。この紙が書かれた1987年当時のはがきとセブンスターの値段をかける。40円×220円=8800。この数値が金庫のパスワードだった。

 いちご「1987年のはがきとたばこの値段がカギになるなんて思わなかったよ 紙の書かれた時代が謎解きに関わるなんて盲点だったな……すごい!」

静「みなさんから教えてもらった金庫の番号をれーこと試して鍵を開けることができました! あたしたち、助けるかもしれない!」

 謎が解けたことに沸くみやまんメンバー。

玲子「でも何これ?どういうこと?」

 しかし、金庫を開けた先に待っていたのは困惑だった。

玲子「わけのわからない紙が出てきただけ……?呪いを解く方法が書いてあるんじゃなかったの?」

 金庫の中から出てきたのは11枚の謎の紙。期待していた呪いを解く方法ではなかった。

 そこで彼女たちは、金庫の中から出てきたメモをTwitterで公開。再び助けを求めた。

「ハサミ供養でチョキかな?」(2枚目のメモに対して)
「全て三重県に関するもののようですね…五十鈴川 鈴鹿市 鈴峰村(鈴鹿郡にかつて存在していた)」(3枚目のメモに対して)
「方位に沿ってたどれば上から「F」「O」「U」「R」だと思う」(7枚目のメモに対して)
「虹色と訳すなら数字は7…?」(9枚目のメモに対して)

融解班の考察により、1枚目のメモは2~11枚目のメモの謎を解読して導かれた答えは「0120-549-618」。

 この番号に電話をかけると謎のボイスが流れる。そしてそのボイスを逆再生することで、

 「??で??に??かけ」
 「昭和58年1月15日成事知院」
 「昭和62年1月1日兎」
 「昭和60年3月15日250人死亡」

 というメッセージが現れる。

 融解班の謎解きは続く。「広報ひらつか」のデジタルアーカイブで「昭和58年1月15日」「昭和62年1月1日」「昭和60年3月15日」を検索。それぞれ該当の日付発行の「広報ひらつか」を見ていくと……。

・「広報ひらつか 378号(1月15日発行)」より。「成事知院」が紹介されている。【成事知院→現平塚八幡宮】

・「広報ひらつか 新春特集号(1月1日発行)」より。「兎」が描かれた絵馬のイラストが掲載。【絵馬】

・「広報ひらつか 404号(3月15日発行)」より。“がん検診をうけよう一年間に二百五十人も死亡”という見出しが。【がん】

 これらを謎のメッセージにそれぞれ順番に当てはめていくと、「平塚八幡宮で絵馬にがんかけ」となる。

■12月1日

 12月1日、みやまんメンバーたちは平塚八幡宮を訪れる。絵馬に願掛けをするために。

都まんじゅうのみんなの呪いがとかれますように
青島玲子 岩永静 森いちご 綾城奈々乃 星野理也

 そこにヒカリの名はなかった。

静「ヒカリも一緒にいたらな……」

玲子「昔ヒカリと一緒に来た時はヒカリが大学の推薦を取れますように……って絵馬に書いたな。」

 ヒカリを思い出す静や玲子。

奈々乃「『都まんじゅう』のメンバーで神社に行ってきました これで呪いは解けたんだよね?」

いちご「神様に届いて呪いを解いてくれますように」

 この願掛けで呪いが解かれていることを願う奈々乃やいちご。

 各々、友人の死という大きな傷を心に負いながらも、再び日常生活へと戻っていく。

■12月5日

玲子「学校に行ってもヒカリはいない……。わかってるけどこの事実を突きつけられるのがつらい。」

奈々乃「ヒカリがいないとみんなバラバラな気がするね」

いちご「ヒカリちゃんはわたしを文化祭実行委員に誘ってくれた ヒカリちゃんと出会ってから毎日が楽しかったのにどうして」

 ヒカリのいない生活。バンドの中心だった彼女の存在はやはり大きかったようだ。彼女の死は残りのメンバーたちの生活に深い影を落とすことに。

 そんななか、静、玲子、いちごの3人はヒカリの家へ。

 お線香を上げたり、思い出を語ったり、いっしょにご飯を食べた3人。若干であるが気持ちが整理されたのかもしれない。

 陸上部の後輩の練習を見に行く静。

 読書に勤しむ玲子。

 劇の練習に励む奈々乃。

 大好きなゲームをプレイするいちご。

 少しずつ以前の生活を取り戻していく彼女たち。ヒカリの死を少しずつ、少しずつだが乗り越えて本来の生活へ戻っていく。そう思って(願って)いた。

「Reaperさんにフォローされました」

■12月10日

 岩永静が死亡した。

 

第二話第二話

 

 死神──そのTwitterアカウントにフォローされた人は死んでしまう。そんな噂がネットで流れている。

 そしてその死神のアカウントなのでは? と、疑惑の目が向けられているのが「Reaper」(@reaper_surveill)だ。

玲子「それとReaperというアカウントを教えてくれた方がいました。私たちのほうでも気をつけながら調べてみます。」

 その存在は融解班を通じて玲子たちにも伝わっており、彼女たち自身でもこのアカウントの正体について調べることに。

 ただの偶然なのか。それともイタズラなのか。はたまた本当に死神のアカウントなのか……。

 そんなReaperのアカウントに動きがあったのは12月10日。これまで4人だったフォロー数が1人増えて5人になった。

 琴平愛子、まきまき、えのー、佐久間ヒカリ……そして、岩永静。

■12月11日

玲子「どうして? ちゃんと呪いは解いたはずでしょ?」

いちご「やっぱりわたしたち……」

 ヒカリに続いて静まで亡くなった。学校の校庭で発見された。高いところから落ちたのが死因だそうだ。呪いは解いたはず……困惑する都まんじゅうのメンバーたち。

 そして彼女たちはその日、再びYouTubeに動画を投稿した。

玲子「これは岩永さんのご両親に見せてもらった彼女のポケットに入っていた紙です」

 「崇拝するシラノの元へ、我が右脚を捧げる」

 玲子によると、静のポケットからもヒカリと同じような紙が発見されたというのだ。呪いによって静は死んでしまったと。呪いは止まっていなかったんだと悲観に暮れる彼女たち。

いちご「静ちゃんは死ぬ直前に私のライングループに1本の動画をのせました」

 いちごから紹介された動画には、明るい笑顔で語りかける静の姿が映されていた。

静「私たちは助かると思う。大丈夫! 死神なんていないよ!」

 静はどうやら誰かと会っているようだ。

 誰とどんな話をしていたのかはこの動画からはわからないが、「助かる」「死神なんていない」と明るい表情で語る静の表情から、この呪いから助かるヒントを教えてもらったのかもしれない。

静「詳しいことは明日話す」

 そう言い残した彼女に明日は訪れなかった。

 静が言っている「死神」とは、フォローされただけで死んでしまうと噂されている奇妙なTwitterアカウントのことだ。

 最近見つけたそのアカウント「Reaper」が、死神のアカウントなのではないかと。

 しかし死神と会っていたなら、なぜ静はこんなにも明るいのか。無警戒なのか。もしかして知り合いなのか……そんな疑問が浮かび上がってくる。

奈々乃「ああ、もう! マジで嫌だ!」

 突如として怒りをあらわにしたのは奈々乃。

奈々乃「そもそも今回のことはあんたが全部原因を作ったことでしょ!」

いちご「ちょ、ちょっと、奈々乃ちゃん落ち着いて」

 理也に詰め寄る奈々乃。間に入るいちごだが、そんな彼女にも奈々乃は言い放つ。

奈々乃「あんただって、いつまでいい子ぶってるの?

奈々乃「でもわたし知ってんだからね、あんたが裏アカ使ってわたしの悪口言ってること」

奈々乃「いつまでとぼけてんのよ! わるいちごってあんたのアカウントでしょ」

 そう、いちごは「森いちご」というTwitterアカウントだけでなく、「わるいちご」というアカウントを所持している。そして、たびたび、奈々乃に対して思うところをつぶやいていた。

理也「もうやめて! ごめんなさい……やっぱり私が全部悪かったから。だからやめて。本当のこと全部言うから」」

玲子「星野さん待って!」

 その場の空気に耐え切れなくなったのか、なにかを語り出そうとする理也。しかし、その言葉は届くことない。編集でカットしたのだろうか。彼女がなにを明かそうとしたのか。その内容は動画で映されることはなかった。

玲子「私たちは先ほど話したReaperというアカウントが本当に死神のアカウントなのかをまず突き止めたいと思っています」

 静、ヒカリの前にフォローしていた人物は3人。琴平愛子、まきまき、えのー。

 イマオカ・オカルト倶楽部に載っている情報によると、血の人形・再来事件での犠牲者は現時点で6人とされている。

2020/10/19(月)A.K(22)マンションから飛び降り死亡
2020/11/1(日)M.O(24)電車に飛び込んで死亡
2020/11/14(土)F.E(21)自室で手首を切って死亡
2020/11/22(日)S.Y(44)マンションから飛び降りて死亡
2020/11/27(金)H.S(18)農道の木の下で死亡(佐久間ヒカリ)
2020/12/10(木)S.I(17)学校の校庭で死亡(岩永静)

 琴平愛子のイニシャルはA.K、えのー(ツイート内容により本名:榎本史)のイニシャルはF.Eと、3人中2人が一致している。

 しかし、まだ偶然という可能性も捨てきれない。ということで、彼女たちは、犠牲者の本名が確認できるイマオカ・オカルト倶楽部のメンバーズサロンという裏サイトへのアクセスをしようとしているのだという。

いちご「犠牲者の本名がわかれば私たちが突き止めた名前と一致しているかどうかわかる。つまり、Reaperが本当に死神のアカウントなのか明らかにできるんです!」

 そう語るいちごはメンバーズサロンに入るために申請を送った。しかし、謎の動画だけが送られてきた。

 この動画の謎を解き、メンバーズサロンに入るパスワードを手に入れたい。今度はみんなに頼ることなく、自力でと考える彼女たち。

 しかし、自分たちだけでは解くのに時間がかかってしまう。謎を解いている間にまた誰かが死んでしまうかもしれない。だから彼女たちは再び動画を公開した。みんなの力を借りるために。

■12月12日

 融解班たちの動きは早かった。まずこの謎の動画じたいが複数あることを突き止めた。

 いちごと同様に「メンバーズサロン登録はこちら」から、フォームにメールアドレスを入力することで、そのメールアドレスに動画が送られる。検証の結果、全部で7つの動画が存在することが判明する。

 続いては、これら動画に隠されたメッセージを読み解いていく融解班。

 下弦の月が空に浮かぶ夜、電話ボックスで110を押す動画。これに隠されたメッセージは「(110」だ。

 謎の人物がプラスドライバーを振り上げる動画。これはプラスから「+」。

 タロットカードの恋人と上限の月が映し出されている動画。ここからはこのカードにあてまめられている数字と月のかたちから「6)」。

 と、これら動画に隠されたメッセージを導き、その動画に仕込まれている数字順に1から並べるとある数式が出現するのだ。

 「(110+6)×7-18」

 そしてこの式を計算すると「794」になる。

794──鳴くよウグイス平安京。最後にこの「平安京」をローマ字にし、「heiankyo」。これにて、イマオカ・オカルト倶楽部メンバーズサロンへの扉が開かれた。

■12月13日

 イマオカ・オカルト倶楽部のメンバーズサロンに入れるようになった彼女たちは、これまでの犠牲者の実名を目にする。

2020/10/19(月)琴平愛子(22)マンションから飛び降り死亡
2020/11/1(日)小野真紀(24)電車に飛び込んで死亡
2020/11/14(土)榎本史(21)自室で手首を切って死亡
2020/11/22(日)山科修吾(44)マンションから飛び降りて死亡
2020/11/27(金)佐久間ヒカリ(18)農道の木の下で死亡
2020/12/10(木)岩永静(17)学校の校庭で死亡

玲子「Reaperにフォローされている琴平愛子さんは犠牲者と完全に一致。えのーというアカウントの本名はツイートから榎本史さんとわかります。まきまきも小野真紀さんという本名からとっているはずです。」

 このReaperにフォローされている人物はこれまでの犠牲者と一致。死神のアカウントはReaperで間違いないという。

玲子「Reaperに警戒しながらこれからどうしていくべきかみんなで考えたいと思います。」

 そう語る玲子をはじめ、都まんじゅうのメンバーたちは、再び日常へと戻っていく。

奈々乃「寝坊しちゃった! 劇の練習に行かなきゃ!」

奈々乃「今日も劇の練習! 遅刻しないようにしなくちゃね~!」

 以前以上に劇の練習に打ち込んでいく奈々乃。

理也「図書館で昔のことを調べに行こう なにか見つけられるといいけど……」

いちご「もうすぐ着くよ!」

理也「いちごと相談してやっぱり事件の現場に行ってきます 何かあったらすぐに引き返します」

 図書館で調べものをしたり、事件現場に行ってみたり、これまでとは違い、積極的に事件解決に向けて動くようになった理也。そしてそんな理也とともにいっしょに調査するいちご。

玲子「何も食べたくない。」

玲子「頭が痛い。」

玲子「何もしたくない……」

 ヒカリ、静と続けて友人を失い、玲子の精神は危ういものへとなっていく。

「Reaperさんにフォローされました」

■12月23日

星野理也が死亡した。

 

第三話第三話

 

■12月24日

 玲子、奈々乃、いちごたち3人の口から、理也の死亡が伝えられる。

 理也は死ぬ前に“みやまん”のライングループに動画を送っていたそうだ。

 そこで彼女は「いままでごめんなさい」「全部私のせいです」と謝罪を口にし、最後には「みんな元気でね」を別れのメッセージを告げていた。

奈々乃「私、理也がヒカリと静を殺したんだって思い込んでた……でもそうじゃなかった」

 ずっと仲がよかったのにも関わらず、不安から疑ってしまった自分を後悔する奈々乃。

 度重なる友人たちの死に玲子の様子もおかしい。まともに言葉を紡げず精神的に不安定だ。

いちご「でも、まだわからないことがあります」

 いちごは語り出す。

 理也が送ってきたメッセージから「彼女は自殺したのでは?」と思ったメンバーたちだが、

  • 死神のアカウント「Reaper」が理也をフォローしていた
  • 理也のポケットにも「崇拝するシラノの元へ、我が左脚を捧げる」と書かれた呪いの紙が入っていた

 など、不可解な点が見られるという。

いちご「わからないんです! 理也ちゃんは自分の意思で死んだのか。それとも……死神に殺されたのか」

 混乱するいちご。

 しかし、理也の死が自殺で呪いでも「事件はこれで終わりだと思います」と、奈々乃は語る。

 かつて起きた“血の人形事件”の死者は6人。そして今回の事件の死者も理也を含めて6人。だからこれで呪いは終わりだと思う。きっと。

いちご「事件はこれで終りました」

???「まだ……終わりじゃない」

いちご「今回みなさんに解いてほしい謎はありません。いままでたくさん協力してくれて本当にありがとうございました」

 これまで謎解きに協力してくれたみんなにお礼とともに動画は幕を下ろした。

■12月25日~1月4日

玲子「もう6人全員がそろっていた毎日は戻らない」

玲子「星野さんのことを考えると胸が苦しくなる」

 心に深い影を落とす玲子。

奈々乃「劇団の先輩から昔の公演のDVDを借りてくる!」

奈々乃「今日も練習! 主演が決まったから気合いを入れます!!」

 奈々乃は、呪いが終わったと安心したのか、劇団の活動に打ちこんでいく。

いちご「やっぱりわたしは都まんじゅうが好きだなあ」

いちご「気分転換におさんぽ!」

 亡くなってしまった友人たちに想いを馳せつつ、いちごも少しずつ元の生活へ。

 12月25日には、いちごの実家である喫茶店に集まっていろいろな話をしたり。

 12月29日には、3人集まって久しぶりに演奏したり。

 1日1日には、みんなで初詣。1月2日には3人でお買い物。

 1月3日には、いちご奈々乃でお泊り会。

 少しずつだが、事件に巻き込まれる前の日常生活を送れるようになっていく彼女たち。

■1月5日

「Reaperさんにフォローされました」
「Reaperさんにフォローされました」
「Reaperさんにフォローされました」

 玲子、奈々乃、いちごの3人が「Reaper」にフォローされる。

 そして……

 森いちごが死亡した。

第四話第四話

■1月6日

奈々乃「今度こそ全部終わらせてやる」

 1月6日、奈々乃が動画を投稿。森いちごが自宅のマンションの下で死んでいたことが告げられる。

奈々乃「いちごは殺されたんです」

 どうやら、彼女自身は元々呪いじたいを信じていなかったが、友だちを犯人と疑うのが嫌だったため、動画に出て、儀式もいっしょにやってきただけなのだという。

 そのうえで自分は、いちごが死んだ時間に劇の公演中だったから犯人ではない。アリバイがあると明かす。

 そこに玲子が現れる。奈々乃に呼び出されたようだ。

奈々乃「なんでそんな平気な顔でいられるの?友だちを4人も殺しておいて」

奈々乃「もういい加減薄情しなよ。あんたがヒカリと静と理也といちごを殺したんでしょ」

 玲子を犯人だと決めつけている奈々乃は彼女を問い詰める。玲子は「違う」と答えるが、聞く耳も持たない。玲子の声は奈々乃には届かない。

 さらに追求は続く。

奈々乃「動機だってわかってる。あんたはあのことをなかったことにしたいんだよね。いい子ちゃんのあんたにとって、あれは人生の汚点だから。だから知ってる人を全員殺して全部消し去ろうとしているんでしょ」

 「あのこと」とはなんなのか。今回の事件となにか関係があるのだろうか。謎は謎のまま。この日から、奈々乃は玲子が犯人である証拠を探していくことになる。

■1月7日~1月14日

奈々乃「玲子、どうして家にいるのに出ないの! 早く開けてよ!」

 翌日、奈々乃は玲子の家へ訪れ、事件の件をさらに追及しようとしていた。

「落ち着いて、冷静になって」
「一旦冷静になって欲しい」
「自分の事めちゃくちゃに怒鳴り散らかした奈々乃ちゃんの事を怖がってるんだと思うよ…」

奈々乃「どうしてみんな玲子をかばうわけ? あいつは殺人犯なのに!」

奈々乃「どうしてみんな玲子が犯人だっていう証拠を隠そうとするの?」

 数々の声が寄せられるが、それでも奈々乃の行動は止まらない。

 どんなに調べても手掛かりが見つからない。

 玲子の家に家に張り付く、近所の人に片っ端に聞き込みをする、その行動は徐々に過激さを増していく。

 ついには警察や家族に注意もされてしまう。

■1月15日

 そんな中、ひとつの情報が奈々乃のもとに届く。
 
奈々乃「いちごが死んだ1月5日19時15分に玲子が自室にいるのを外から見た?」

奈々乃「いちごが死んだ時に玲子にもアリバイがあったっていうわけ?」

 玲子のアリバイが見つかった。

奈々乃「玲子が犯人じゃないってみなさんが言ってくれてたのに今まで聞かないでごめんなさい…」

奈々乃「もう一度、頭から事件のことを考え直してみたいと思います」

「落ち着いてきたみたいで良かった」
「玲子さんにごめんなさいして、お話して、ちゃんと仲直りしてくださいね」
「とりあえず、玲子ちゃんに謝らないといけないかもね…」

 落ち着きを取り戻した奈々乃は、再び事件のことを考え直すことに。

 その中で、イマオカ・オカルト倶楽部の記事に「高市さんが儀式の写真を持っていた」という情報が奈々乃のもとに寄せられる。

 奈々乃は高市さんと連絡を取るために、イマオカ・オカルト倶楽部のイマオカさんにメールで連絡。高市さんの電話番号を手に入れる。

奈々乃「高市さんに会って話を聞くことになりました 明日時間が空いてるみたいだから会いに行きます」

 そして電話した結果、直接話したいことがあると、高市さんの家で話すことに。残念ながら、玲子と連絡は取れず、奈々乃はひとりで高市さんのもとへ向かう。

■1月18日

奈々乃「玲子は犯人じゃなかった!」

奈々乃「早く玲子にも知らせないと! 玲子も危ない!」

奈々乃「玲子が電話に出てくれない!」

奈々乃「早く助けて!誰か!」

 高市さんとどのような話をしたのかはわからないが、突如焦り出す奈々乃。

 玲子へ電話をする。しかし繋がらない。彼女にできることは誰かに向けて助けを求めることだけだった。

 この助けを求める声を最後に彼女のTwitterの更新が止まった。

 そして……

 綾城奈々乃が死亡した。


 

第五話第五話

 

■1月22日

 自分以外のメンバーが全員死んでしまい、Twitterの更新もほとんどしなくなってしまった玲子は、1月22日、YouTubeで生配信を行う。

 どこかを歩く玲子。ぽつりぽつりと言葉を紡いでいく。

 ヒカリ──私のことに気づいてくれて、歌の才能があるって言ってくれて、ありがとう。

 静──誰にも心を開けない嫌な私に、いつもいちばんに話しかけてくれて、ありがとう。

 理也──みんなが盛り上がってるのに入れないとき、隅っこでたくさん話をしたね。うれしかったな。ありがとう。

 いちご──ゲームのこととか、脱出ゲームとか、私の知らない世界をたくさん教えてくれて、ありがとう。

 奈々乃──ちゃんと言えなかったけど、本当は奈々乃みたいな子になりたかった。いつも憧れてたんだよ。

 もう死んでしまったメンバーたちに感謝の気持ちを語りながら、玲子は学校に向かっていく。

 バンドの練習に行かないと。私たちは文化祭実行委員ガールズバンド“都まんじゅう”だと。

 もはや取り留めもない言葉を吐き出しながら、玲子は歩いていく。

 そして終わりの瞬間は訪れる。車のブレーキ音が響く。ヘッドライトの光が近づく。途切れる映像。

 青島玲子が死亡した。
 

解決編解決編

 
そして物語は解決編に突入する――